数学とジャズとウィンドサーフィンが好きな自由人です。
以前は外資系のIT企業で長年働いていましたが、早期定年退職で自分らしい道を歩んでます。
かつてはソフトウェア開発者として統計パッケージなどを作っていましたが、データマイニングの日本への導入のためにビジネスインテリジェンス(BI)のマーケティングを推進しました。
その後、BIコンサルタントとして、日本の様々な業種の一流企業へのデータマイニングのコンサルティングを行ってきました。そこで実施してきた内容についてはお客様の大切な機密事項であるため、退職した後でも話すことはできません。しかし、そこで培ったノウハウや実際の経験に基づくデータ分析の進め方は、これからデータ分析プロジェクトを行おうとする方への適切なアドバイスとなります。
現在は、社会人向けに数学や統計・データ分析を教えています。ちまたでは、データサイエンティストが魅力的な仕事であるとか、単純な仕事は人工知能に奪われる、などの論評から統計やデータ分析を学ぶ方が増えています。しかし、学習の方向性が短絡的であることが多く見られます。統計や多変量解析、ニューラルネットワーク手法など、高度な分析手法を学習すればデータサイエンティスト的な仕事が出来るものだという妄想があります。
高度なデータ分析手法を身に付けても、現実の課題は殆ど解決できません。なぜならば、教科書で学習した内容は最初から解ける問題として提供されているので、覚えた手順で実施すれば解けて当然です。しかし、現実の課題は解ける保証がありません。それと、もっとも難しいことですが、直面する課題はビジネス課題であり、そのビジネス課題からどうやってデータの課題を導き定義するかが全く素人であることです。
実は、今の日本の社会人に必要なことは、創造的な思考能力です。一時期、ロジカルシンキングが流行りましたが、これは日本人の間違った学習方法を助長してしまいました。そのせいで内容は薄いが口だけは立つ人が増えたように思えます。この問題は根深く、学校における数学教育の間違いを引きずっています。
学校における数学教育の何が間違いかと言うと、数学を学ぶ目的がテストで高い点を取って偏差値の高い大学に合格することになってしまっていることです。理系の仕事を目指す人は、まだ数学の有用性を理解していますが、文系の人にとってはテストで点を取る以外に数学を学ぶ理由がないのです。そのため、数学の勉強は「公式を覚えて問題に当てはめる」です。つまり数学の勉強はつまらない暗記でしかありません。これでは、創造的思考能力はつきません。
対象が何であれ、それを学ぶには動機が必要です。数学は理系ではない一般の社会人にとっても大変役に立つ学問です。数学的センスがあると論理的思考ができるようになります。どこの企業でも会議に費やす時間は膨大です。しかも、会議において全く意見が噛み合わすお互いが一方的に言いたいことを言うだけであったり、何を議論しているのかも分からなかったりします。
このような会社における普通の状況において論理的思考ができれば、どれだけ貢献できるでしょうか。議論を最適な方法へ持って行くことができ、周囲の人からの信頼を得ることもできます。すると仕事も効率的になり楽しい職場に変えることも夢ではありません。
私は多くの人が実践的かつ論理的な思考力を付けることによって、楽しい人生を送ってほしいと願っています。そして、そのためのカリキュラムを提供していきます。